福岡市中央区草香江二丁目にかつて店を構えていた「麺ず・ばっ」は、地域の人々に親しまれていた麺と酒の居酒屋でした。福岡市営地下鉄七隈線の六本松駅から徒歩わずか3分ほどの距離に位置し、駅からのアクセスに優れていたため、仕事帰りや休日の食事処として多くの利用客に選ばれていました。中心市街地から少し離れた草香江という落ち着いた立地は、「隠れ家レストラン」としても知られ、地元の人々だけでなく、遠方から訪れる人々にも愛される存在でした。
「麺ず・ばっ」の大きな特徴は、そのユニークなコンセプトにありました。一般のラーメン店やうどん店とは異なり、「麺と酒が楽しめる新しいスタイルの麺居酒屋」として、麺料理を中心に据えながらも、お酒と共に楽しめる一品料理「肴」を豊富に提供していました。これにより、食事をメインに訪れる客層だけでなく、夜に軽く一杯飲みたいという需要にも応え、幅広いシーンで利用できる利便性を提供していました。店内は、和の要素を取り入れつつもモダンな雰囲気を醸し出しており、カウンター席が9席、ゆったりとくつろげる座敷席が12席の合計20席が設けられていました。掘りごたつ式の座敷席も備えており、少人数での食事からグループでの利用まで、様々な場面に対応できる空間でした。
提供されていたメニューは、うどんとラーメンが中心で、特にラーメンについては豚骨ラーメンや塩ラーメンなどが提供されていました。口コミでは、塩ラーメンに半チャーハンを組み合わせたセットメニューが好評を博していた様子がうかがえます。また、ラーメンのトッピングとして甘辛い牛肉が用意されていたこともあり、味のバリエーションを楽しめる工夫が凝らされていました。ラーメンの価格帯は、一杯400円台からと手頃な価格設定であったことも、多くの客に支持される要因の一つでした。麺料理だけでなく、居酒屋としての側面も持ち合わせていたため、焼酎やカクテルといったアルコール類も充実しており、お酒と共にこだわりの麺料理や肴を楽しむことができました。
「麺ず・ばっ」は、多様な利用シーンに対応するサービスも提供していました。予約により最大21名まで着席可能で、貸切利用も可能であったため、宴会やちょっとした集まりにも利用されていました。特に2時間半以上の宴会にも対応していた点は、ゆっくりと食事やお酒を楽しみたい客にとって魅力的なサービスでした。また、サプライズ演出にも協力していたことから、誕生日や記念日といった特別な日の利用にも適していました。さらに、テイクアウトやデリバリーサービスも実施しており、自宅でも店の味を楽しめるよう配慮されていました。お子様連れの来店も歓迎しており、乳児から小学生まで入店可能であったため、家族での利用にも配慮が行き届いていました。一人でも気軽に立ち寄れる雰囲気も持ち合わせていたため、日常使いから特別な日まで、様々なニーズに応えることができる店として、地域に根差した存在でした。
残念ながら、「麺ず・ばっ」は現在営業を終了しており、その味わいや雰囲気を楽しむことはできません。しかし、かつて六本松の地で多くの人々に愛され、麺料理と居酒屋の魅力を融合させた独自のスタイルで地域に貢献した記憶は、今も多くの人々の心に残っています。