福岡県嘉麻市馬見587に位置する「カホアルペ(アルペンバーベキューセット)」は、嘉穂アルプスの豊かな自然に抱かれた体験型宿泊施設「足白農泊施設カホアルペ」内で提供される食事の一つです。この施設は、2020年に旧足白小学校をリノベーションして誕生し、2023年4月にリニューアルオープンしました。かつての学び舎の面影を残しつつ、地域活性化と交流人口の増加を目的とした多機能な拠点として運営されています。
公共交通機関を利用する場合、最寄りのJR桂川駅から約13kmの距離にあり、車やタクシーで約25分でアクセス可能です。また、西鉄バスで嘉麻市総合バスステーションへ向かい、そこからデマンドバスを利用することもできますが、デマンドバスは事前のスマートフォン予約と登録が必要です。施設内には普通車33台、大型車2台を収容できる駐車場が完備されており、車での訪問も便利です。
「カホアルペ」の食事は、地元の旬の野草や野菜、果物を取り入れた、心と身体に優しい健康志向のメニューが特徴です。アルペンバーベキューセットは、豊かな自然の中で特別な食体験を提供するもので、団体利用や合宿でのニーズに応じたケータリングや、年齢・目的・予算に合わせた団体・合宿メニューも提供されており、予約時に相談が可能です。朝食の一例として、嘉麻市の旬の食材をふんだんに使用した食事が1,200円で提供され、薪グリルで釜炊きされたお粥など、地域ならではの食文化を堪能できる工夫が凝らされています。また、800円で提供される朝スムージーは、米ヨーグルトをベースに野菜と果物をたっぷり使用した腸に優しい一杯です。宿泊者向けには、調理器具やオーブン、炊飯器、食器類が備え付けられたシェアキッチンが開放されており、自炊を楽しむこともできます。
宿泊施設としての「カホアルペ」は、旧小学校の2階に17室の客室を備え、最大68名まで収容可能です。修学旅行や宿泊研修といった団体利用から、ファミリー、カップル、女子会などの少人数での利用まで、幅広いニーズに対応しています。客室には2段ベッドタイプの部屋(1部屋4名まで、2部屋連結で8名まで利用可能)や、図工室を改装したツインルームがあり、それぞれ異なる趣で快適な滞在を提供します。
食事スペースは、開放的なロビーエリアや落ち着いた雰囲気のダイニングスペースが利用でき、大きな窓からは四季折々の自然の風景を望むことができます。施設全体がユニバーサルデザインに配慮されており、敷地内には車いす使用者用の駐車場やスロープ、エレベーター、車いす対応トイレが整備され、多様な利用者が安心して過ごせる環境が整えられています。
「カホアルペ」では、食事体験のほかにも、自然を活かした多様な体験プログラムが用意されています。焚き火セット(焚き火ストーブ、防火シート、薪)のレンタル(レンタル料2,000円、薪800円/約2時間分)があり、手ぶらで気軽に焚き火を楽しむことができます。また、会議やセミナーに利用できる会議室や展示室も時間単位で借りることができ、要望に応じて「会議コーヒー」の提供も可能です。隣接する旧体育館を改装した九州最大級のボルダリングセンター「K-WALL(ケイウォール)」の存在も、この施設の大きな魅力の一つです。このように、「カホアルペ」は、ただ食事を提供するだけでなく、地域との繋がりや自然との触れ合い、そして多様なアクティビティを通じて、訪れる人々に特別な体験と豊かな時間を提供している複合施設です。