福岡県春日市昇町に位置する「idobata春日」は、住宅街に佇むビルの3階に広がる、単なるカフェの枠を超えたユニークなコミュニティスペースです。JR博多南駅からは徒歩でおよそ20分ほどの距離にありますが、西鉄バス1番線または2番線を利用し「大土居」バス停で降車後、フタバ図書方面へ「いけいけ通り」沿いに徒歩約5分と、バスを利用したアクセスが便利です。
「idobata春日」のコンセプトは、「産地と住宅地をつなぐ」そして「やってみたいを、やってみよう」という、来店者の好奇心や創造性を刺激するものです。店内はワンフロア全てが開放的な空間となっており、カフェとしての利用はもちろんのこと、キッチンやシェアオフィス、イベントスペースとしての顔も持ち合わせています。ここでは、生産者の顔が見える商品の購入を通じて食材への理解を深めたり、来店者が自らメニュー開発に参加する「部活動」のような活動が行われたり、さらには菓子製造業の許可も取得済みである業務用キッチンを活用して、自身で飲食物の製造・販売を体験することも可能です。食を通じて「生み出す力」や「生きる力」を育み、訪れる人々の人生を豊かにすることを目標としています。
提供されるメニューの中でも特に注目すべきは、能登焼の羽釜で丁寧に炊き上げられたご飯です。これに合わせた「羽釜スパイスカレー」は、糸島産のカキ味噌で炊き込んだご飯に特製のココナッツカレーをかけた、ここでしか味わえないこだわりの逸品として知られています。また、香ばしい香りが特徴の「焼き芋」や、厳選された豆で淹れる「珈琲」も人気です。ランチタイムには、ふわふわのパンケーキにソーセージ、ミニサラダ、デザート、スープがセットになった「よくばりランチプレート」など、充実した内容のメニューが提供されることがあります。おおよその価格帯は、ランチが1000円台から、ディナーは2000円台から3000円台となっており、日常使いから特別な時間まで幅広いシーンで利用しやすい設定です。
店内の座席は、中央のオープンスペースを取り囲むように配置されており、広々とした空間でゆったりと過ごすことができます。特別な個室やソファ席に関する情報は見当たりませんが、多目的に利用される空間として、その時のイベントや利用状況に応じて柔軟なレイアウトが可能な設計と考えられます。
「idobata春日」の大きな特徴は、一般的な飲食サービスに留まらない、来店者の「やってみたい」を具体的に支援する様々なサービスが提供されている点です。例えば、将来飲食店を開業したいと考える方には、業務用キッチンやスチームコンベクションオーブンなどの本格的な設備を貸し出しており、実践的な経験を積む場として活用できます。また、DIYに興味を持つ方には工具の貸し出しが行われ、実際に店舗の一部がDIYによって作られた経緯もあります。さらに、動画撮影やSNSでの情報発信に役立つ高性能な配信・撮影機材、例えばドローンや各種カメラ、ミキサーなどが貸し出される他、キャンプ道具のシェア利用やNINTENDO SWITCHの設置といったユニークなサービスも展開されています。プログラミング教室や書道、料理体験など、多彩なワークショップやイベントが定期的に開催されており、時にはライブ演奏が行われることもあり、地域住民や訪れる人々が交流し、新たな学びや趣味を見つけることができる開かれた場となっています。支払方法にはPayPayも利用可能です。