福岡県北九州市小倉南区沼南町に位置する「今治焼鳥 団栗(どんぐり) 下曽根店」は、愛媛県今治市に伝わる独自の焼き鳥文化を北九州で堪能できる居酒屋です。JR下曽根駅から車で約5分の場所にあり、店舗前には5台分の駐車場も完備されているため、車での来店にも便利な立地です。
この店の最大の特徴は、今治地域で独自に発展した「今治焼き鳥」のスタイルを提供している点にあります。一般的な串に刺して直火で焼く焼き鳥とは異なり、今治焼き鳥は串に刺さずに厚い鉄板で鶏肉を焼き上げ、さらに上から専用の鉄の重しでプレスするのが特徴です。この調理法により、肉から出る余分な脂で揚げられ、同時に蒸される効果も加わることで、外はカリッと香ばしく、中は驚くほどジューシーな仕上がりになります。鉄板はやや傾斜しており、調理中に自然と余分な脂が落ちる工夫が凝らされているため、旨味は凝縮されつつも、あっさりとした後味が楽しめます。このスピーディーな調理法は、せっかちな今治の人々の気質に合致し、地域で広く愛されてきました。
メニューの中心となるのは、やはり鉄板で焼き上げる今治焼鳥です。名物の「皮焼」はタレと塩の二種類の味が用意されており、いずれも380円で楽しめます。その他にも、「きも」「せせりポン酢」「一番どり とりねぎ」「あそび豚 豚バラ」といった定番の部位も各種380円で提供されています。ささみはわさび、梅しそ、チーズ、おろしポン酢といったバラエティ豊かな味付けで各380円です。つくねは220円から、月見つくねやチーズつくねは280円で味わえ、ずりやハツも380円です。アスパラベーコン(480円)やピーマン肉詰(380円)、れんこん肉詰(380円)など、野菜を使った鉄板焼きも充実しています。さらに、博多らしい「やさい巻串」も1本240円で提供されており、ししとう、トマト、アスパラ、レタス、ニラチーズ、山芋しそなど、種類豊富に揃っています。
一品料理も充実しており、「とりあえず」のメニューでは冷やっこや枝豆といった定番から、とり皮ポン酢(380円)などが揃います。サラダはポテトサラダや生ハムシーザーサラダなど数種類(380円~680円)が用意されています。揚げ物も豊富で、今治名物「せんざんき」(580円)をはじめ、ポテトフライ(320円)、手作りコロッケ(380円)、鶏メンチカツ(320円)など、様々な選択肢があります。寒い季節には、もつ鍋、キムチ鍋、寄せ鍋(各1人前980円)も楽しめ、プラス200円で雑炊、ラーメン、うどんを追加して締めることも可能です。朝引きの新鮮な鶏肉を使った「肉刺し」も提供されており、愛媛県直送の「媛っこ地鶏 むねのタタキ」(980円)は特におすすめの一品です。きも刺身やずり刺身、ささみ刺身も各580円で、新鮮な鶏肉の旨味を刺身で堪能できます。
食事の締めには、「土なべ飯(いくら)」(1580円)や「今治B級グルメ 焼豚玉子飯」(680円)など、ご飯ものも充実しています。デザートには「どんぐりプリン」(320円)や「黒蜜きな粉アイス」(320円)といった甘味も用意されており、食後の満足感を高めてくれます。ドリンクメニューも幅広く、生ビール(黒ラベル520円)、サッポロラガー(赤星瓶580円)をはじめ、愛媛の地酒「石づち媛」(1合380円〜)や特選日本酒、様々な種類のハイボールやサワー、果実酒が揃い、お酒とともに今治焼鳥を心ゆくまで楽しめるでしょう。ボトルキープも可能です。
店内はテーブル席とカウンター席を合わせて全30席が用意されており、落ち着いた雰囲気の中で食事を楽しむことができます。貸切での利用も相談可能で、グループでの利用にも対応しています。営業時間は17:30から23:00までで、定休日は日曜日です。支払い方法は現金のみで、クレジットカードは利用できません。全席喫煙可能となっており、喫煙者にとっては利用しやすい環境です。
「今治焼鳥 団栗 下曽根店」は、愛媛の郷土料理である今治焼鳥の魅力を北九州で発信する貴重な存在です。独自の調理法で引き出される鶏肉の旨味を、豊富なメニューと共にお楽しみください。