福岡県北九州市八幡西区浅川に位置していた「&babe(アンドベイブ)」は、地域に根差したベーカリーカフェとして、特に子育て世代のファミリーから親しまれていました。惜しまれながらも2025年4月26日をもって営業を終了しましたが、その魅力的なコンセプトと提供されていたサービスは、多くの人々の記憶に残っています。店名の「babe」には、赤ちゃんや小さな子どもたちへの配慮と、新たな始まりへの思いが込められており、その名の通り、子ども連れでも安心して利用できる空間が提供されていました。
アクセスについては、JR筑豊本線(若松-桂川)折尾駅から徒歩でおよそ25分、または車で約7分ほどの場所に位置していました。JR本城駅からも車で約10分とされ、バスを利用する場合は、バス停「縄手」から徒歩約5分と利便性の良い立地でした。また、広々とした駐車場が完備されており、車での来店も非常に容易でした。周辺には飲食店が並ぶエリアに位置し、鮮やかなグリーンが目を引くおしゃれな外観は、訪れる人々を温かく迎え入れていました。店内もまた、ドライフラワーが飾られるなど、洗練されたお洒落な雰囲気で統一されており、心地よい時間を過ごせる空間が演出されていました。
「&babe」では、パンのテイクアウトはもちろんのこと、カフェスペースでのイートインも可能で、焼き立てのパンの香りが店内に満ちていました。提供されるパンは種類が豊富で、毎日異なるラインナップが楽しめる日替わりの生食パンをはじめ、定番の「塩パン」や、牛肉と野菜をじっくり煮込んだ「ビーフカレーパン」、季節のフルーツを贅沢に使った「フルーツサンド」などが特に人気を集めていました。生食パンには、トーストやサンドイッチに適した「MochiMochi」と、北海道産の小麦を使用し外はパリッと中はもちっとした食感が特徴のトースト専用「SakuSaku」の2種類がありました。その他にも、アールグレイの香りが広がる「アールグレイメロンパン」や、自家製カスタードがたっぷり詰まった「ふわっふわクリームパン」など、こだわりの素材で丁寧に作られた多彩なパンが並び、選ぶ楽しみも提供されていました。
ランチタイムには、「パスタランチセット」や「パスタランチコース」といったカフェメニューも用意されており、購入したパンと一緒に食事を楽しむことができました。ランチは基本的に予約制とされていましたが、空席があれば当日利用も可能でした。また、デザートプレートや豊富なドリンクメニューも充実しており、食事からカフェ利用まで幅広いシーンで利用されていました。価格帯は、パンの種類によって異なりましたが、例えば「塩パン」は140円、「ビーフカレーパン」は290円、人気の「ふわっふわクリームパン」は220円など、手頃な価格で高品質なパンが提供されていました。ランチの平均予算は、概ね1,000円から2,000円程度の範囲でした。
座席は、大人4人までがゆったりと座れるボックス席が5つ設けられていました。特に注目すべきは、各ボックス席のすぐ横に、柔らかいクッション素材でできた専用のキッズスペースが完備されていた点です。これは、小さな子ども連れの利用者が、子どもを見守りながら安心して食事を楽しめるようにという配慮から設けられた特別なサービスでした。テーブルの角が丸みを帯びており、子どもの安全にも細やかな気配りがされていました。このキッズスペースは、子育て中の親にとって非常に嬉しいサービスとして支持されていました。パンの事前予約や取り置きサービスも行われており、人気の食パンなどを確実に購入できる点も、多くの利用者から好評を得ていました。
「&babe」は、訪れる人々に「ちょっとした幸せを感じてもらいたい」という思いを胸に、素材にこだわり、愛情を込めてパンを作り続けていました。その品質の高さと、利用者への細やかな配慮が行き届いたサービスは、地域の人々に愛されるベーカリーカフェとして、かけがえのない存在となっていました。