福岡県北九州市小倉北区魚町1-4-6に位置していた「中華料理酒場 川人百味 小倉駅前店」は、かつてJR小倉駅にも近い魚町エリアで本格中華を提供していた店舗です。中国・大連で100店舗以上を展開する大手四川料理チェーン「川人百味」の日本国内2号店として、2020年6月に開業しました。同ブランドの日本1号店は2018年11月に紺屋町にオープンしており、小倉駅前店はその姉妹店にあたります。
「中華料理酒場 川人百味」のコンセプトは、日本では一皿の量が多いと思われがちな中華料理を、少量で多品目を気軽に楽しめるスタイルで提供することでした。そのため、一品あたりの価格帯は280円から680円が中心とされており、様々な料理を気軽に注文できるよう配慮されていました。本場の四川料理を日本人好みに調整しながら提供することを目指し、中国から点心専門の料理人を含む複数のシェフが腕を振るっていたとされています。
提供されていたメニューには、朝引きの新鮮な長州鶏を使用した「よだれ鶏」や、手羽先を麻辣味で仕上げた「ラーズージー」、タイやスズキなどの魚介を使った「四川風ピリ辛焼き魚」といった本場四川料理が人気を集めていました。また、点心専門のシェフによる手作りの小籠包や餃子も、来店客から好評を得ていたメニューの一つです。ランチタイムにはお得なセットメニューも提供されており、例えばメイン料理を2品選べる「満腹定食」や1品選べる「得々定食」などがあり、それぞれスープ、サラダ、漬物、ライス、揚げ物、さらに満腹定食にはデザートも付くなど、ボリュームと満足感を重視した内容でした。ランチの麻婆豆腐は、ピリッとした辛さの中に豆板醤や豆鼓のうま味が感じられ、ふわっと香る花椒が食欲を刺激すると評されていました。
店内は、広々として清潔感のある空間が広がっていたとされており、テーブル席を中心に、一部にはカウンター席も設けられていました。特に2階には大型のプロジェクターが設置されており、パーティションをすべて取り外すことで最大50名までの立食パーティーにも対応できるなど、多様な利用シーンに対応可能な設計が特徴でした。また、一定条件を満たした利用客には飲み放題のサービスも提供されるなど、宴会需要にも応えるサービスが展開されていました。
しかしながら、大変残念なことに、この「中華料理酒場 川人百味 小倉駅前店」は、2024年1月3日に北九州市小倉北区魚町一帯で発生した大規模火災により、店舗が全焼し、現在は営業しておりません。オーナーは将来的な再出店を検討しているとされていますが、現在のところ具体的な再開の時期や場所は未定です。そのため、本概要文に記載されているメニュー内容、料金、座席情報、および特別なサービスに関する記述は、店舗が営業していた当時の情報であり、現在の状況を示すものではありません。