福岡県福岡市博多区豊2-3-66に位置していた「博多 由布院・武雄温泉 万葉の湯」は、かつては九州が誇る二つの名湯、大分県の由布院温泉と佐賀県の武雄温泉の源泉を毎日運び、都市部にいながらにして本格的な温泉体験が楽しめる温浴施設として親しまれていました。電話番号は092-452-4126でした。しかし、この施設は2024年8月28日をもって営業を終了し、閉館しています。
かつて博多駅から無料シャトルバスが運行されており、天神や中洲川端など福岡市内の主要エリアからもアクセスしやすい立地でした。JR博多駅や福岡空港からは車で約5分と利便性が高く、福岡都市高速の空港通りランプを降りてすぐという場所柄、遠方からの利用者にも分かりやすい交通アクセスが特徴でした。西鉄バスの「豊2丁目」バス停からも徒歩約3分という距離にあり、公共交通機関での来館も便利でした。施設には300台収容可能な駐車場も完備されており、宿泊利用者は終日無料、日帰り利用でも12時間まで無料で利用できるなど、車での来場にも配慮されていました。
「博多 由布院・武雄温泉 万葉の湯」は、日帰り温泉施設としてだけでなく、宿泊も可能な複合施設として運営されていました。泉質はアルカリ性単純温泉で、由布院温泉の湯は76.0℃の高温で切り傷、やけど、慢性皮膚病、神経痛、慢性消化器病などに、武雄温泉の湯は36.0℃で神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復などに効能があるとされていました。大浴場や露天風呂、貸切可能な家族風呂も用意され、天然温泉の湯を心ゆくまで堪能できました。ロウリュサービスのあるサウナや水風呂も完備されており、温冷交代浴で心身のリフレッシュを図る利用者も多く見られました。
温泉施設に加えて、様々なリラックス・エンターテイメント施設も充実していました。広々とした岩盤浴エリアでは、遠赤外線と浄化パワーに優れた麦飯石を用いた浴室内でデトックス効果が期待でき、「癒し房「玄」」や燃焼効果を促す「燃焼房「朱」」、女性専用の「美容房「碧」」といった趣の異なる岩盤浴も提供されていました。エステティックサロンや各種マッサージ施設、ホットヨガスタジオなども併設され、日頃の疲れを癒し、美容と健康を追求できる空間が広がっていました。
館内にはお食事処「万葉庵」や「憩い処」が設けられ、旬の食材をふんだんに使った本格的な和食から、麺類などの軽食、デザートまで、幅広いメニューが提供されていました。「万葉御膳」のような豪華な膳や、朝食バイキングなども人気を集めていました。食事処では個室も用意されており、グループや家族での利用にも対応可能な100席以上の座席が設けられていました。
その他、無料休憩室や仮眠室、テレビ付きのリクライナーが並ぶリラックスルーム、漫画コーナー、ゲームコーナー、インターネットコーナー、キッズコーナー、読書処、卓球、ビリヤードなど、一日中楽しめる多様な付帯施設が揃っていました。施設全体で無料Wi-Fiも利用でき、利便性の高い環境が整えられていました。宿泊は和室と洋室があり、バスなし・トイレ付きや、バス・トイレ付きの部屋など、様々なタイプが用意されており、用途に応じた選択が可能でした。
バリアフリーにも配慮しており、車椅子専用駐車場や車椅子専用トイレ、車椅子の貸し出し、エレベーター、ベビーベッド、スロープなどが整備され、あらゆる利用者が安心して過ごせるよう配慮が行き届いていました。歯磨きセット、ドライヤー、バスタオル、シャンプー、リンス、メイク落とし、館内着(浴衣・作務衣)などのアメニティも充実しており、手ぶらで訪れても快適に過ごせるように配慮されていました。
「博多 由布院・武雄温泉 万葉の湯」は、2001年7月に万葉倶楽部グループの3号店として開業して以来、年間約30万人もの利用者に愛されてきましたが、2024年8月28日をもって閉館しました。