伊予鉄道城南線の大街道駅から歩いておよそ4分、松山市二番町三丁目にある美川ビルの3階に店を構える「山本進一郎」。2022年11月19日にオープンしたこの鮨屋は、ミシュラン一つ星を獲得した名店で研鑽を積んだ若き大将が暖簾を掲げた本格的な和食店です。松山三越からもほど近い場所に位置し、アクセスの良さも魅力の一つとなっています。
店内は木の温もりに満ちた落ち着いた「和モダン」の空間が広がり、肩肘張らずに上質な時間を過ごせるよう配慮されています。カウンター席とテーブル席が用意されており、合計12席というこぢんまりとした造りが、職人の技を間近で感じられる臨場感と、ゆったりと寛げるアットホームな雰囲気の両立を可能にしています。特に、職人が目の前で握る様子を堪能できるカウンター席は、鮨好きにはたまらない特等席と言えるでしょう。また、4人掛けのテーブルがある個室も完備されており、様々なシーンでの利用が可能です。小さなお子様連れの家族連れも安心して訪れることができ、幅広い客層に寄り添う心遣いが感じられます。
「山本進一郎」が何よりも大切にしているのは、地元愛媛の豊かな食材です。漁師や農家、仲卸業者など、多くの人々の想いが込められた旬の恵みを最大限に活かし、一品一貫に心を込めて提供しています。四季折々の食材の魅力を存分に楽しめるよう、ランチタイム、ディナータイムともにすべてコース料理で提供されているのが特徴です。例えば、とあるコースでは、ホタルイカやオオモンハタの炙り、鮟肝、ツバスの幽庵焼きといった一品料理に続き、スルメイカ、イサキ、脂の乗った鯵、サーモンの昆布〆、白海老、胡麻鯖、鮪の赤身、小鰭など、旬の握りが惜しみなく供されます。締めには、温かいお椀や干瓢巻きも用意され、満足度の高い内容となっています。ランチタイムでも、事前の予約でディナーのおまかせコースを楽しむことも可能です。
料理に合わせて選べるドリンクメニューも豊富で、ビールや焼酎、果実酒、ウイスキー、ワインといった定番に加え、店主自らが厳選した日本酒が特に充実しています。90ccから注文できるため、飲み比べをしながら料理とのペアリングを楽しむことができるのも、日本酒愛好家にとっては嬉しいポイントです。夜の食事の予算はおおよそ7,700円から10,000円程度とされており、本格的な江戸前鮨をこの価格帯で堪能できるのは、大きな魅力と言えるでしょう。
「山本進一郎」は、単に美味しい鮨を提供するだけでなく、訪れる一人ひとりが心からリラックスし、特別な食体験を味わえるよう、細やかな心配りが随所に光る鮨屋です。伝統を重んじつつも、現代のニーズに応える柔軟さも持ち合わせ、松山の食文化を豊かにする存在として、今後も多くの食通たちを魅了し続けることでしょう。