静岡県沼津市大手町に位置していたアジアンバルLococo(ロココ)は、現在、残念ながら営業を終了しています。かつては、JR沼津駅南口から徒歩数分というアクセスしやすい立地にあり、その利便性から多くの人々に利用されていました。特に2022年12月9日のオープン以来、沼津の飲食シーンに新たな風を吹き込む存在として注目を集めていたアジアンダイニングバーでした。
この店舗のコンセプトは、アジアンテイストの料理とドリンクを気軽に楽しめる空間の提供にありました。店内は洗練されたおしゃれな雰囲気に包まれ、訪れる人々が心地よく過ごせるような工夫が凝らされていました。具体的には、落ち着いた雰囲気のテーブル席のほか、一人でも立ち寄りやすいカウンター席、そしてゆったりとくつろげるソファ席が用意されており、総席数は26席でした。多様なシチュエーションに対応できる座席配置は、友人との食事、デート、さらには女性一人での利用にも適していました。店内は全席禁煙で、喫煙は店外に設けられたスペースでのみ可能でした。また、専用駐車場は設けられていなかったものの、周辺には複数のコインパーキングがあり、車でのアクセスにも配慮されていました。
Lococo(ロココ)の魅力は、何と言ってもそのユニークなメニュー内容にありました。特にパクチーをふんだんに使用したアジアン料理が豊富に揃っており、パクチー愛好家にとってはまさに楽園のような場所でした。パクチーが苦手な方のために、料理によってはパクチーを別添えにするなどの配慮もされていたようです。料理の価格帯は一品あたり500円台から800円台が中心で、気軽に様々なメニューを試せる設定でした。例えば、「サーモンの生春巻き」は彩り豊かで、卵黄のタレを絡めて楽しむ一品として人気がありました。「春雨サラダ」は温かく提供され、桜海老やキクラゲ、トマト、エビ、イカなど具材が豊富で、ナンプラーの効いた味付けが特徴でした。「オリエンタルポテトフライ」はサワークリームとチリソースの組み合わせがアジアンテイストを際立たせ、一度食べるとやみつきになる味わいでした。「チーズと山椒のギョーパオ」はもちもちとした皮の中から肉汁があふれる水餃子で、山椒とパクチーの組み合わせが絶妙なハーモニーを奏でていました。さらに、「ラムしゃぶパクチー」は臭みの少ない柔らかなラム肉とパクチーの組み合わせが絶賛されており、訪れた多くの人々のお気に入りメニューとなっていました。〆の一品としては、「ハーブたっぷり牛肉のフォー」が用意されており、レモンの爽やかな風味が特徴で、食事の締めくくりにふさわしい軽やかな味わいでした。他にも、「いぶりがっこと海老のグリーンカレーポテサラ」や「豚なんこつの味噌煮」、「海老とチキンのコチュマヨ」、「アジアフライハラペーニョサルサ」、「スペアリブの甘辛煮」など、創作性豊かなアジアン料理が多数提供されていました。
ドリンクメニューも充実しており、シンガポールのタイガービール、メキシコのコロナ、タイのシンハーといったアジア各国のビールをはじめ、焼酎、ワイン、カクテルなど幅広いラインナップが用意され、料理とのペアリングを楽しむことができました。
支払いは現金以外に、主要なクレジットカード、電子マネー、そしてPayPayなどのQRコード決済にも対応しており、利便性の高さも兼ね備えていました。席料として330円が別途必要でした。
Lococo(ロココ)は、本格的なアジアン料理とアルコールを気軽に楽しめる場所として、沼津の食通たちの間で高い評価を得ていましたが、現在はその歴史に幕を下ろしています。