東京都世田谷区北沢2‐29‐16マガザン下北沢1階北側店舗にかつて営業していた「麺屋はやぶさ 下北沢店」は、2025年4月13日をもって閉店しました。京王井の頭線および小田急小田原線の下北沢駅から徒歩およそ2~3分の場所に位置しており、駅からのアクセスは良好でしたが、スターバックス下北沢店の向かいにあるマガザン下北沢の建物内、人通りの少ない袋小路の奥、さらに階段を降りた半地下のような隠れた立地にあったため、初めて訪れる際には注意が必要でした。電話番号は080-6630-6387でした。
「麺屋はやぶさ 下北沢店」は、名古屋で人気を博した進化系ラーメンの東京初進出店として、2022年12月23日にオープンしました。元イタリアンシェフが手掛けるという異色の経歴を持つオーナーが作り出すラーメンは、従来のラーメンの枠を超え、イタリアンとラーメンの斬新な融合をコンセプトとしていました。その独特のスタイルは、多くのラーメン愛好家やメディアからも注目を集めました。
店の大きな特徴は、その名物である「オマール海老湯」に象徴される、海老の旨みが凝縮された濃厚なスープでした。エスプーマと呼ばれる泡状のクリームがのせられ、まるでポタージュのようなクリーミーでミルキーな口当たりが人気を博し、ラーメンでありながらもスープパスタやフレンチの海老のビスクのような洋風テイストを味わえる一杯として提供されていました。麺は特注のもちもちとした中太麺が使用され、濃厚な海老スープとよく絡み、小麦の風味もしっかりと感じられる、コシのある食感が楽しめました。具材としては、鶏チャーシュー2枚にクルトン、刻み紫玉ねぎや青ねぎなどが添えられ、彩り豊かな盛り付けも特徴的でした。
メニューはオマール海老湯のほかにも、様々な種類のラーメンや汁なし麺を提供していました。主なラインナップには、「豊潤はやぶさ」や「大潮まぜそば」、「にぼし醤油ラーメン」、「しょう油ラーメン」、そして「オマール汁なし担々麺」などがありました。これらの麺料理は900円から1000円前後の価格帯で提供されており、名古屋の林製麺所製の麺を使用するなど、素材へのこだわりも感じられました。また、サイドメニューとして「ロースト豚めし」も提供されていました。ランチタイムには、ライスが無料でサービスされる嬉しい特典もあり、お腹いっぱいラーメンを堪能できました。
店内は、ラーメン店というよりはカフェのような、ポップでカラフルな内装が印象的でした。青を基調とした壁紙に、黄色や赤色の椅子が配置され、SNS映えするおしゃれな雰囲気でした。清潔感があり、女性一人でも気軽に立ち寄れるような空間が演出されていました。座席は、厨房前のスペースに4人掛けテーブルが2卓と、壁に向かったストレートカウンターが5席、もしくはカウンター6席と2人掛けテーブルが4卓の計14席程度が設けられていました。個室やソファ席といった特別な座席の用意はありませんでした。
卓上には、唐辛子粉、ブラックペッパー、フライドガーリック、昆布酢、追いタレといった様々な調味料が常備され、味の変化を楽しむことができました。特にまぜそばを注文した際には、味変用にニンニクや辣油が提供されるサービスもあり、一杯で多様な味わいを体験できるよう工夫されていました。
「麺屋はやぶさ 下北沢店」は、名古屋発の革新的なラーメンを東京の地で提供し、多くの人々に愛されたラーメン店でした。