恵比寿駅近くに佇む「鮨 五十六歩」は、その名の通り、到着までの道のりも一つの体験として楽しめる鮨店です。JR線恵比寿駅西口や東京メトロ日比谷線恵比寿駅から徒歩わずか数分という駅至近の立地にありながら、地上5階に位置し、店舗へと続く56段の階段を上ってたどり着くというユニークなスタイルが特徴となっています。この階段を登り切ることが、この店への入店条件とも語られています。
店内は黒を基調とした落ち着いた空間で、洗練されたカウンター席のみが配されています。夜空をイメージしたという内装は、非日常感と隠れ家のような雰囲気を醸し出し、ゆったりと特別な時間を過ごすのにふさわしい設えです。目の前で繰り広げられる職人の手仕事を見ながら食事を楽しめるライブ感も、カウンター席ならではの魅力と言えるでしょう。
「鮨 五十六歩」が掲げるコンセプトは「鮨と甘味の融合」。店主自らが毎朝豊洲市場へ足を運び、目利きして仕入れる旬の魚介を使った握り鮨と、食後の和菓子がこの店の大きな魅力です。提供されるコースは主におまかせで、先付けや一品料理、握り鮨、そしてお椀などで構成されます。握り鮨は17貫や20貫といった提供数の情報があり、仕入れやコース内容によって変動があるようです。新鮮なネタはもちろんのこと、数週間寝かせたネタや、炙り、昆布締めなど、素材の旨味を最大限に引き出す丁寧な仕事が施された鮨を堪能できます。シャリの大きさは好みに合わせて調整してもらうことも可能です。
この店の特別なサービスとして多くの口コミで触れられているのが、コースの最後に提供される和菓子の食べ放題です。日替わりで数種類用意される大福やおはぎ、串だんごといった和菓子を好きなだけ味わうことができます。専門の和菓子店から取り寄せられるものもあり、一口サイズにカットして提供されるなど、細やかな配慮が感じられます。鮨でお腹を満たした後の「別腹」として、彩り豊かな和菓子を心ゆくまで楽しめるのは、他ではあまり見られないユニークなサービスと言えるでしょう。また、食後にはカカオティーが提供されたり、帰りがけにはプチギフトとして入浴剤がプレゼントされることもあるようです。
ドリンクメニューも充実しており、レアな日本酒を中心に、鮨との相性を考えられた様々な種類の飲み物が揃えられています。気さくな大将との会話もこの店の魅力の一つであり、初めて訪れる人でもリラックスして食事を楽しめる雰囲気があります。苦手な食材やアレルギーに関しても柔軟に対応してくれるため、安心して利用できます。
このように「鮨 五十六歩」は、恵比寿というアクセスの良い場所にありながら、階段を登ってたどり着く隠れ家のような空間で、こだわりの鮨と驚きの和菓子食べ放題を体験できる独創的な鮨店です。デートや特別な日の食事はもちろん、美味しい鮨と甘味を心ゆくまで楽しみたいという方にぴったりの一軒と言えるでしょう。