東京都中央区銀座八丁目に位置する「銀座 吉宗(ぎんざ よっそう)」は、銀座ナイン2号館の地下1階に暖簾を構える長崎郷土料理の専門店です。交通アクセスは非常に良好で、東京メトロ新橋駅の3番出口からは徒歩約1分、JR新橋駅からも徒歩約3分と、駅からのアクセスに恵まれた立地です。また、都営大江戸線汐留駅や内幸町駅からも徒歩圏内にあり、様々な方面から訪れることができます。
慶応2年(1866年)に長崎で創業した「吉宗」の東京支店として昭和45年(1970年)に銀座で歴史をスタートさせ、昭和48年には吉宗有限会社として独立。長崎の伝統の味を守りながら、半世紀以上にわたり銀座の地で多くの人々に長崎料理の魅力を伝えています。令和元年の一時閉店を経て、令和3年11月に現在の銀座ナインにてリニューアルオープンを果たしました。お店では初代から受け継がれる「心は心を呼ぶ」という理念を大切にし、常にお客様本位の心でおもてなしを提供することを心がけているといいます。店内は落ち着いた和の雰囲気に包まれ、家庭的で居心地の良い空間が広がっており、幅広い世代のお客様が和やかに食事を楽しんでいます。
「銀座 吉宗」の代名詞ともいえるのが、直径12センチメートルもの大きな茶碗蒸しです。有田焼の器で一つ一つ丁寧に蒸し上げられるこの茶碗蒸しは、見た目のインパクトだけでなく、その深い味わいも多くの人を惹きつけます。鰹節と利尻昆布からじっくりと取られたこだわりの八方出汁に、焼きあなご、銀杏、筍、木耳、椎茸、麩、大山鶏もも肉、カラス鰈、そして2種類の巻きかまぼこといった、厳選された9種10個もの具材が贅沢に使用されています。それぞれの具材から滲み出る旨味と、出汁の豊かな風味が一体となり、口の中でふわふわとろけるような優しい食感とともに広がります。まさに、創業以来受け継がれる伝統の味覚といえるでしょう。
茶碗蒸しと並ぶもう一つの看板メニューが、長崎皿うどんです。パリパリとした食感が特徴の細麺と、もちもちとした食感の太麺の二種類から選ぶことができます。ラードで炒めた野菜や魚介類、肉類、練り物といった豊富な具材に、とろみのある特製スープが絡みつき、奥深い味わいを生み出しています。茶碗蒸しと皿うどんの両方を味わいたい方には、「茶碗蒸しと小皿うどんセット」が用意されているのも嬉しい点です。
また、一日20食限定で提供される「夫婦蒸し」も人気を集めています。これは、名物の茶碗蒸しと蒸し寿司がセットになったメニューです。蒸し寿司には、鶏そぼろ、桜でんぶ、錦糸卵などが彩り豊かに盛り付けられ、ほんのり甘酢の優しい味わいです。蒸し寿司の中に長崎名物の巻きかまぼこが仕込まれていることもあるようです。他にも、じっくりと柔らかく煮込まれた自家製豚の角煮や、長崎ならではの鯨料理、長崎から直送されるかまぼこの盛り合わせ、ハトシ揚げ、辛子れんこんなど、多彩な長崎の郷土料理を堪能することができます。食後のデザートには、吉宗特製蒸しプリンも用意されています。
食事の価格帯は、ランチタイムは1,000円台が中心で、定食やセットメニューが豊富に揃っています。ディナータイムは3,000円から4,000円程度の予算を目安に、一品料理やコース料理を楽しむことができます。予約については、平日ディナータイムのみネット予約を受け付けており、ランチタイムおよび土曜日・祝日は予約不可のため、直接来店が必要です。予約コースも用意されていますが、こちらも2人前以上から、2日前までの予約が必要となり、土曜日・祝日は利用できません。
店内には、総席数40席(13卓または14卓)が設けられています。落ち着いた雰囲気の中で、席間にもゆとりがあり、ゆったりと食事ができる空間です。個室や半個室風の席も用意されているとの情報もあり、プライベートな空間での食事を希望する場合にも対応できる可能性がありますが、席指定での予約は承っていないようです。全席禁煙となっているため、たばこの煙を気にせず食事を楽しめます。子供連れでの利用も歓迎しており、乳児やベビーカーでの入店も可能なため、家族での食事にも利用しやすいでしょう。支払い方法としては、現金の他、各種クレジットカードやPayPayによるQRコード決済にも対応しています。インボイス制度に対応した領収書の発行も可能です。長崎の伝統が息づく温かいおもてなしと、ここでしか味わえない郷土料理の数々を求めて、多くの人々が訪れるお店です。