東京都渋谷区神泉町に位置する「神泉 たつ」は、季節の移ろいを大切にした和食を提供する飲食店です。現在、移転のため一時休業しており、2024年4月22日をもって予約受付を一旦終了しています。移転先および今後の営業に関する最新情報は、公式サイトやInstagramで告知される予定です。
過去の営業時においては、京王井の頭線 神泉駅から徒歩およそ3分から5分、またはJR・東急各線 渋谷駅から徒歩およそ9分から15分程度の場所に店を構えていました。白い引き戸に白いのれんがかかる外観は、賑わいのある神泉エリアにあっても落ち着いた佇まいを見せていました。店内に入ると、美しい一枚板のL字カウンターが目に留まります。席数は10席または11席のみで、お客様との距離が近く感じられる、洗練されていながらも温かみのある空間でした。個室はなく、カウンター席のみの配席となっていましたが、20名以下の貸切利用には対応していました。店内は全席禁煙とされていました。
「居酒屋以上割烹未満」という独自のコンセプトを掲げ、素材の持ち味を最大限に活かした旬の和食を提供していました。特に魚料理には強いこだわりを持ち、その時期に一番美味しい魚介類を厳選して仕入れ、様々な調理法で提供していたようです。料理は、季節やその日の仕入れ状況によって内容が変わるおまかせコースが主体となっていました。かつてはおおよそ6,000円台からのおまかせコースが中心で、彩り豊かな旬の味覚を少しずつ多皿で楽しむことができたとされています。コースの他にも、21時以降の比較的遅い時間帯や、気軽に立ち寄る2軒目としての利用を想定したアラカルトメニューも用意されていました。アラカルトでは、新鮮な魚介を使った刺身の盛り合わせをはじめ、合鴨と下仁田ネギ焼き浸し、京都 汲み上げ湯葉豆腐雲丹のせ、北海道 あん肝柔らか旨煮といったこだわりの前菜。さらに、ずわい蟹や広島産牡蠣、仙台牛などを用いた茶碗蒸しやフライ、炭火焼き、すき焼き、棒寿司といった温菜。手軽につまめるホッキ貝サラダや栃尾揚げ、漬け物盛り合わせ、鯵フライなどのおつまみまで、多岐にわたるメニューが提供されていました。価格帯としては、ディナータイムの平均予算がおおよそ8,000円から15,000円程度でした。
料理との相性を考えて選ばれたドリンクも充実していました。日本酒、焼酎、ワインなどにこだわりがあり、特に日本酒は常時数種類を取り揃え、半合から注文できるという嬉しいサービスも提供されていました。他にも、生ビールや和食にも合うハイボール、サワーなども用意されていました。
ランチ営業も行っており、かつては火曜日から土曜日のお昼の時間帯に営業していました。ランチメニューには、銀鮭幽庵焼きと大山鶏竜田揚げを両方楽しめる定食や、Mixフライ定食などがあり、おおよそ1,000円台後半の価格帯でした。ランチタイムにはドリンクがセットになっており、ごはんのお供セットが付いてきたり、ごはんの大盛りが無料であったりと、細やかなサービスも提供されていたようです。
その他、過去の営業時には、アレルギーのあるお客様への可能な限りの対応や、誕生日などの特別な日のお祝いでの利用に関する相談も可能でした。手荷物を預かるクロークのサービスや、Wi-Fiの利用も可能となっていました。
神泉という立地で、「居酒屋」の親しみやすさと「割烹」の本格的な料理を融合させた独自のスタイルを追求していた「神泉 たつ」。季節ごとの旬の味覚を大切にし、こだわりの魚料理や多彩な一品料理、厳選されたドリンクを提供することで、多くの食通を魅了していました。落ち着いたカウンター空間での食事は、デートや友人との会食、一人での利用など様々なシーンに適していました。現在は移転準備期間のため一時休業中ですが、今後の新たな展開が待たれる飲食店です。