東京都港区浜松町に位置する「リストランテ カーサ瀬戸内」は、瀬戸内の豊かな自然が育んだ旬の食材をふんだんに使用したイタリアンをコースで提供していた一軒家レストランです。JR各線・東京モノレール羽田空港線浜松町駅南口、都営大江戸線・都営浅草線大門駅からいずれも徒歩約4分というアクセスしやすい立地でした。都会の喧騒から離れた場所にあり、隠れ家のような雰囲気も持ち合わせていました。
「カーサ」はイタリア語で「家」を意味し、その名の通り訪れる人々が自宅にいるかのようにくつろげる空間を目指していました。建物自体も特徴的で、自然素材を活かし、曲線美を多用した設計がなされていました。店内は高い天井が開放的な空間を演出し、日光杉や和紙製のランプシェードといったこだわりのインテリア、オリーブをあしらったステンドグラスや瀬戸内海をイメージした照明が空間を彩っていました。オペラ座を模したデザインも取り入れられており、特別な雰囲気を醸し出していました。広々とした吹き抜けからは柔らかな光が差し込み、心地よい時間を過ごせるよう配慮されていました。
料理は、瀬戸内産の食材を主役に据えた季節感あふれるイタリア料理でした。香川県小豆島産のオリーブ牛や、その時期に最も美味しい魚介類、契約農家から届く新鮮な野菜や果物など、産地直送のこだわり食材を使用。味付けには小豆島特産の醤油を取り入れるなど、瀬戸内の恵みを随所に感じられる内容でした。銀座の著名なイタリアンで研鑽を積んだシェフが腕を振るい、デザートは有名ホテルのパティシエが担当、ワインは経験豊富なソムリエが料理とのペアリングを提案するなど、それぞれの分野のプロフェッショナルが織りなす美食体験が提供されていました。
メニューはランチ、ディナー共にコース形式で提供されており、「Menu 瀬戸内」やランチ向けの「Menu Pranzo」といったコースがありました。また、季節ごとのテーマで提供されるアフタヌーンティーも人気で、中でもお客様の目の前で仕上げるクレープシュゼットは五感で楽しめる一品として好評でした。ドリンクはイタリアの高級紅茶メーカーの茶葉を使用した紅茶など、細部にもこだわりが見られました。価格帯はランチコースが4,000円台から6,000円台、ディナーコースが8,000円台から20,000円台でした。アフタヌーンティーは3,500円から5,000円程度で提供され、別途10%のサービス料がかかりました。
座席数は合計で20席から30席程度でした。1階席に加え、2階には2名用、4名用、6名用の半個室が用意されており、接待や家族の会食など、様々なシーンに対応可能でした。これらの半個室は1階の吹き抜けを見下ろせるバルコニーのような造りになっており、カーテンを閉めることでプライベートな空間を確保できました(防音ではありません)。気候が良い時期にはテラス席も利用できました。全館貸切も可能で、最大20名まで利用でき、コンサートなどのイベントにも対応していました。
「リストランテ カーサ瀬戸内」ならではの特別なサービスとして、毎月25日には瀬戸内出身の若手音楽家による室内楽コンサート付きのフルコースディナーが開催され、音楽と美食の特別な饗宴を楽しむことができました。誕生日や記念日にはデザートプレートのサービスも提供されており、お祝いの席での利用にも適していました。ワインに精通したソムリエが常駐しており、料理に合わせた最適なワインのセレクトをサポートしていました。過去には隣接する系列ホテル「ホテルリラサーレ東京」との宿泊付きプラン「Menu Auberge」も提供されていましたが、こちらは現在休止となっています。
定休日は水曜日でした。営業時間はランチが11:30から14:30(ラストオーダー13:30)、アフタヌーンティーが13:30から15:30(ラストオーダー14:30、3日前までの完全予約制)、ディナーが17:00から21:00(ラストオーダー19:00)でした。小学生以上のお子様は、土曜日のランチタイムまたはコース料理を召し上がれる場合に利用可能でした。
なお、「リストランテ カーサ瀬戸内」は2024年6月末をもってイタリアンレストランとしての営業を終了し、2025年5月14日よりフレンチレストラン「アンテュイション せとうみ」としてリブランドオープンしています。