京都市中京区、新京極通近くに位置する「京極かねよ」は、明治末期創業の歴史を持つうなぎ料理専門店です。大正時代に現在地に移転した築百年のレトロな木造建築が目印で、賑やかなエリアにあってもその存在感を放っています。店内も大正時代の風情が残る落ち着いた空間で、1階にはテーブル席、2階にはお座敷席が設けられています。席数は77席との情報もありますが、40席とする情報も見られます。個室の用意はないとされています。
アクセスは、阪急京都河原町駅から徒歩約6分から10分, 京阪三条駅から徒歩約5分から10分, 地下鉄東西線京都市役所前駅から徒歩約6分から7分と、複数の駅から徒歩圏内にあり、比較的アクセスしやすい立地です。専用駐車場はありませんが、近隣に有料パーキングがあります。
京極かねよの最大の特色は、創業以来百年以上継ぎ足されてきた秘伝のタレと、職人の技で焼き上げられるうなぎです。「串打ち三年、割き八年、焼き一生」という言葉に象徴されるように、うなぎに対する深いこだわりを持っています。使用されるうなぎは主に九州産で、皮が薄く、良質な脂がのった柔らかな身が特徴とされています。 蒲焼きは江戸焼きで、一度白焼きにしてから蒸し、タレをつけて本焼きされるとのことです。
名物として特に知られているのが「きんし丼」です。丼からはみ出るほどの大きな京風だし巻き玉子がうなぎの上にのっており、その見た目のインパクトはもちろん、京風だし巻きと江戸焼きうなぎ、そしてあっさりめのタレがまぶされたご飯が一体となった独特の味わいが楽しめます。 だし巻き玉子は、京風の卵生地に空気を含ませてふわふわに焼き上げられており、卵とうなぎ、タレが組み合わさることでよりまろやかなコクが生まれると評されています。 きんし丼には(並)と(上)があり、(並)が3,000円から3,100円、(上)が4,000円から4,100円程度の価格帯です。
うなぎ丼も定番メニューで、(並)が3,200円から3,300円、(上)が4,500円程度です。 その他にも、鰻蒲焼や鰻白焼、う巻き、きも焼き、うざくといった一品料理や、鰻定食、松花堂定食、鶏炭火焼き定食などの定食類、予約制の鰻会席も提供しています。 茶碗蒸しはきんし丼に匹敵する人気メニューとされ、これだけを目当てに訪れる客もいると言われています。 茶碗蒸しは800円から900円程度です。
お持ち帰りも可能で、鰻蒲焼き、うなぎ丼、きんし丼などが自宅でも楽しめます。 電話での予約も受け付けており、事前に連絡すれば指定の時間に合わせて用意してもらえます。 ただし、祇園祭の期間や土用の丑の日前後などの繁忙期は予約が難しくなる場合や、電話問い合わせが特定の時間に限られる場合があるようです。 予約の可否はネット予約サイトでも確認できますが、状況によってはリクエスト予約となることもあります。 当日キャンセルや遅れる場合は必ず連絡が必要です。
店内は全席禁煙です。 お子様連れの場合、子供用の椅子はないため、2階のお座敷へ案内されることが多いようです。 毎月最終月曜日には2階のお座敷で「かねよ寄席」という落語のイベントが開催されていることも、この店の特別なサービスの一つと言えるでしょう。 また、平日限定で名物のきんし丼と一品料理などがセットになったお得な「ちょっといっぷくセット」も提供されています。