大阪府高槻市芥川町に位置していた「低糖質食専門店 ローカーボキッチン 然 高槻本店」は、残念ながら2024年1月24日をもって閉店しました。JR高槻駅からは北方向へ徒歩およそ3分、アルプラザを抜けて京都中央信用金庫の隣という、かつては分かりやすくアクセスしやすい場所に店舗を構えていました。阪急高槻市駅からも徒歩8分ほどで訪れることが可能でした。
このお店は、薬剤師がプロデュースする「あったら嬉しいが食べられる」をコンセプトにした低糖質食の専門店として営業していました。大阪市北堀江で人気を博した店舗の高槻本店としてオープンし、ダイエットやボディメイクに取り組む方、糖尿病などで食事制限が必要な方、美容を気にかける方など、健康を意識するすべての方々が、美味しく食事を楽しめる場を提供することを目指していました。提供される料理は全て糖質7g以下という厳しい基準を設け、砂糖を一切使用せず、糖質の多い根野菜なども極力避けるなど、徹底した糖質コントロールを行っていました。公式な情報によると、全品糖質7g以下という基準は、世界初としてメディアからも注目されたことがあるようです。味にも妥協せず、「美味しくないと食事じゃない」というこだわりを持ち、天然甘味料(ステビア抽出物など)や、糖や脂肪の吸収を抑える効果が期待される難消化性デキストリンなど、健康に配慮しつつ美味しさを追求した食材や調味料を積極的に活用していました。これにより、糖質を抑えながらも満足感のある味わいを実現し、食事制限のある方もそうでない方も同じメニューを囲んで美味しい時間を共有できる空間を提供していました。働くスタッフが賄い料理だけで痩せていくというエピソードも語られていました。
かつて提供されていたメニューは多岐にわたり、当店オリジナルのこんにゃく麺を使用したヘルシーなパスタや、お砂糖を使わない低糖質スイーツ、そして今流行りのヘルシーミートとして知られるグラスフェッドビーフやこだわりの牧草牛を使った肉料理などが看板メニューとしてありました。ランチタイムには、牧草牛のボロネーゼパスタランチや各種ステーキランチ、チキンステーキ炒飯といったメニューが提供されており、例えば牧草牛ハラミステーキランチが1,639円程度(2020年時点)、チキンセットが1,580円程度(2023年時点)でした。ドーナツ状に盛り付けられたサラダと選べるメイン料理が特徴のドーナツサラダランチも人気でした。ディナータイムには、全品糖質7g以下の基準をクリアした豊富なメニューが用意されており、前日までの予約限定で利用できるコースメニューも存在しました。コースには黒毛和牛のサーロインステーキが付いたものや、牧草牛のハラミ、サーロイン、ヘレを堪能できるものがあり、5,000円前後の価格帯で提供されていたようです。低糖質スイーツも充実しており、大豆粉を使用したチーズケーキなどが罪悪感なく楽しめるデザートとして好評でした。店舗には低糖質の食材や調味料の販売スペースもあり、一部期間には店舗外に設置された自動販売機で低糖質デザートやオリジナル大豆パンなどが購入できたこともありました。
店内の座席数は32席で、一人でも利用しやすいカウンター席、グループでの食事に適したテーブル席、ゆったりと座れるソファ席が完備されていました。2階席もあり、予約によって宴会などの貸切利用も可能でした。店舗内に個室はありませんでした。店内は全席禁煙でしたが、入り口付近には喫煙スペースが設けられていました。クレジットカードや交通系電子マネー、iDなどの電子マネーも利用可能でした。LINE公式アカウントを通じて、日替わりランチメニューの確認や席の予約、お得な情報の受け取りといった特別なサービスも提供されていました。
ローカーボキッチン然 高槻本店は、健康的な食生活を送りたいと願う人々にとって、美味しく続けられる食事の選択肢を広げた貴重な存在でした。閉店は残念ですが、そのコンセプトや提供していた料理は、健康志向が高まる現代において注目されるべきものでした。現在、「ローカーボキッチン然」としては西心斎橋店が営業しており、オンラインショップでも厳選された商品の一部を取り扱っているようです。